🧩 Cell-based Architecture(セル構造アーキテクチャ)
Cell-based Architecture は、大規模分散システムにおいて システムをセル(Cell)と呼ばれる独立した小さなクラスター単位で構成する トポロジーである。Slack、Netflix、Uber など大規模運用組織で採用されている。
✅ このスタイルの概要
同一機能を複数の Cell に複製し、ユーザを Cell にルーティングすることでスケールや障害分離を実現する構造。
✅ 解決しようとした問題
- 単一リージョン/単一クラスター構成の限界
- マイクロサービスが巨大化し集中障害点となる問題
- 全体再デプロイ時のリスク増大
- 大規模トラフィックへのスケールの壁
✅ 基本思想・構造
- 各 Cell は独立したサービス群+データストアを持つ
- Cell 間は基本的に疎結合(Cross-Cell 呼び出しを最小化)
- Cell の追加・削除でスケール
✅ 得意なアプリケーション
- 数百万〜数千万ユーザ規模
- 強力なフォールトアイソレーションが必要
- 柔軟にスケールしたい SaaS / Messaging 系
❌ 不向きなケース
- 小規模〜中規模システム
- 複製コストを支払う価値がない領域
✅ 関連スタイル
- Microservices
- Multi-region Architecture
- Sharding(データ分割)
✅ まとめ
Cell-based Architecture は超大規模システムを安定運用するための構成であり、障害分離とスケールを高次元で両立するトポロジーである。