🧩 Zero Trust Architecture
✅ このスタイルの概要
「誰も信頼しない」を前提に、すべての通信を検証し続けるセキュリティアーキテクチャ。
境界型防御の限界を超えるための現代的なモデル。
✅ 解決しようとした問題
- 境界防御(Firewall)前提のセキュリティの限界
- クラウド・SaaS・リモートワークによる“境界の消失”
- 内部侵害(内部犯行・資格情報漏洩)の増加
- ネットワーク内に入られた瞬間の無制限アクセス
✅ 基本思想・ルール
- “Never trust, always verify”
- ID ベースのアクセス制御(IAM による厳密な認証・認可)
- マイクロセグメンテーション(きめ細かい境界)
- デバイス検証・コンテキスト認証
- 通信の暗号化(mTLS)
- ポリシーの継続的適用・監査
✅ 得意なアプリケーション
- クラウド/マルチクラウド環境
- リモートワーク前提の組織
- セキュリティ要件が厳しい領域(金融・行政)
- Service Mesh + mTLS を活かしたマイクロサービス
❌ 不向きなケース
- オンプレのみの単純ネットワーク
- IAM が未整備で認証基盤を作る余力がない組織
✅ 歴史
- Google BeyondCorp によりモデル化
- ゼロトラストの概念がフレームワークとして標準化(NIST 等)
✅ 関連スタイル
- Service Mesh:mTLS・ポリシー管理と相性が良い
- DevOps / SRE:セキュリティ自動化の側面
- Identity & Access Management:中心的基盤
✅ まとめ
Zero Trust は
“ネットワークを信頼しない”という前提に立つ現代セキュリティの標準形
であり、
アプリ・ネットワーク・デバイスの全層にまたがって構築される。